ギャンブルにおける音楽心理学

日々の生活には、至る所に音楽があります。どんな人にも人生の大きな出来事と結びついている曲があり、音楽は人々の行動に影響を及ぼしています。その関係性は複雑です。

音楽が人に及ぼす影響には、2通りあります。聴く人をリラックスさせる作用を持つか、買い物や賭け事のような行為を促すか、の2つです。また、それぞれ異なる種類の音楽は、人々に対しても異なる影響を与えます。例えば、数多くの広告では、顧客を引き付けるために非常に印象的な曲が採用されています。あるいは、ある特定の店舗では、顧客とのつながりを作るために、ある特定の音楽のみが流されています。

音楽とは、本質的に、音楽が流れている空間において、人が受け取る印象へ影響を及ぼすことができます。そのため、ある特定の製品を購入しようという人の意思決定にも影響し得るのです。店内では、音楽の存在だけでなく、カジノのギャンブルマシンから聞こえるサウンドも、そこで過ごしている人々に影響を与えます。

ゲームセンターのBGM

ハイテク製品が揃った電化製品売り場において、最も頻繁に流される曲は、ダンスミュージックやロックミュージックであり、18歳から30歳位の男性の注意を惹きつけます。ですが、時間帯によっては違うことも。早朝には、地方のラジオ局によるカントリーミュージックが流されます。これは、プレイヤーの大半を占める年配女性を喜ばせるためです。

夜になると、若年層に人気のロックミュージックが優先的に流されます。また、店内放送から聴こえる曲は、たいていの場合、40代女性の関心を引きやすいポップミュージックです。

一方、ビデオゲーム機のエリアでは、そのユーザー層である10代後半の若者に人気のポップミュージックやダンスミュージックが流されます。客が聴きたい曲を自分でリクエストできるというのも特徴です。ユーザー好みの曲により、感情の高まりを誘発し、賭博行為に影響を与えて、お金の消費を促す効果が期待できます。

スロットマシーンで使用される音楽

スロットマシーンで使われる音楽は、かなり重要です。スロットマシーンに対するプレイヤーの印象が、それによって形成されるからです。その印象は、マシン自体の品質や評価にまで及びます。プレイヤーは、マシンの音質をマシン自体の品質と結び付け、音質が良い方のマシンを選ぶ傾向にあります。さらに、特定のマシンで流される音楽は、賭博行為に影響します。

プレイヤーは通常、自分にとって何らかのつながりがあるマシンを選びます。結果として、馴染みのある音楽や画像をより楽しむことができるのです。音楽は、違いを識別させる手段としても役立ちます。スロットマシンでいえば、プレイヤーがジャックポットを当てた際に流れる音楽には、その瞬間をプレイヤーに深く印象付けるという機能があります。

勝利を知らせるサウンドも、プレイヤーにとって魅力的な要素の一つです。本人だけでなく、カジノ内の他のプレイヤーにも勝利が知れ渡ることで、勝者の自信をさらに高める効果があります。またこのサウンド効果は、勝つことが負けることより簡単だ、という「錯覚」を作り出すのにも有効なのです。